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(2001年11月13日付)
同時多発テロ発生直後の米議会で、ブッシュ大統領は「なぜ彼らは米国を憎悪するのか」と自問し、「われわれの自由を憎んでいるからだ」と述べた。この「なぜ米国を…」という疑問は、戦況の長期化、泥沼化とともに基調音のように絶えず鳴り続ける。
『週刊朝日』(11月9日号)の船橋洋一氏の「対米憎悪というもう一つの戦場」はこれに回答している。「米国は一方で民主主義や自由を賛美、唱導し、一方、中東諸国では平然とその逆の行動をとっている。この『二重基準(ダブルスタンダード)』が強い不信感、嫌悪感を招いている」という。
パレスチナ問題では、イスラエルのみを強力に支援、片方のアラブの自由は抑圧し、イラク経済制裁、サウジアラビア軍事駐留など、「聖地であるアラビア半島を占領して富を略奪、支配者を思うまま操作し、半島をイスラム諸国侵略の前線基地にした」とビンラディン氏の“聖戦宣言”を引用、「憎悪の根は複雑、かつ深い」と解説している。
『YW(Yomiuri Weekly)』(11月4日号)の「どうして米国は嫌われるのか」では、「反米マグマはパレスチナ問題から沸出しており、解決に当たるべき国連は米事務局と化した。米国の主唱するグローバリズムとはすなわちアメリカイズム、自らを最強にして“競争原理”を押しつけている」という論者の意見を展開させる。
デニス・オガワ・ハワイ大学アメリカ学教授の著書『JANKEN PO』は優れた日米文明論だが、日本の子供たちの「じゃんけん」は勝ったり負けたりするが、最後はみな並行する平等性を強調、それが友好、平和のべースだという。
国際場裡での独り勝ち、つまり一国、一極主義こそ災禍の種火なのだろう。
(山本栄一・ジャーナリスト)