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週刊誌クリティーク

連載コラム
「週刊誌クリティーク」

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狂牛病「風評被害」防止へ行政側の迅速な情報公開を

(2001年10月23日付)

 アフガニスタンの戦火拡大に並行するように、国内では狂牛病をめぐる騒ぎがさらに深刻化し、国民生活を不安に陥れ、畜産業者、牛肉を扱う多くの業者は浮沈の瀬戸際に立たされている。

 各週刊誌の記事も焦点をつかめず迷走、『週刊朝日』(10月26日号)は、牛の全頭検査を前に「検査実施で、疑陽性の牛が次々に発見される可能性がある。しかし蔓延を断つためには、“疑わしくば罰せよ”の対応がのぞましい」という獣医や関係者の警告を載せた。

 しかし厚労省、農水省は、「今後、市場に流通するのは検査で安全が確認された牛の肉や内臓だけ」と沈静化の“安全宣言”を発表、「本当に大丈夫なのか」、国民はさらに混乱を深めることになった。

 また厚労省は「国内では狂牛病が人に感染した例はない」としていたが、『週刊文春』(同25日号)は「首都圏在住女性『狂牛病発症』決定的」というショッキングな記事を掲載した。十代の女性が7月から手足の震えを訴え、9月に大学病院に移されたものの、すでに痴呆症状を呈しているという。人間の脳が海綿状に変化し痴呆となるヤコブ病には、従来の孤発型と狂牛病による新変異型があるが、後者の可能性が高いというのだ。

 坂口厚労相も国会での質問に患者の存在を認め、「新変異型とは違う症状もあり、断定できない」と答弁している。

 この“スクープ”で、週刊誌の感染疑惑合戦はさらに加熱されるだろうが、生命、食品にかかわる報道には、慎重の上にも慎重、細心の注意が求められる。

 同時に先走った推測、予測報道を防ぎ、「風評被害」を出さぬためにも、行政側の迅速で正確な情報公開を期待したい。

(山本栄一・ジャーナリスト)