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(2001年9月11日付)
日本を覆っている失業率上昇という暗雲は濃くなるばかり。新聞社系、出版社系を問わず、各週刊誌は相次いで失業問題を報じているが、『YW(YOMIURI WEEKLY)』(9月16日号)では「失業率5%時代を生きる」で、多くのサラリーマンが選択を迫られる「早期退職の明暗」を取り上げた。
松下、富士通、東芝…といった“安定”を誇った大手企業までも希望退職制の実施に踏み切っているが、割増退職金、再就職支援という“甘い水”に、どこも多数の応募者が殺到し、人生の転機への苦悩、真剣な対応ぶりをのぞかせている。
記事ではさまざまな実例を並べているものの、むろん去就いずれが得策かの結論は出ていない。しかし全般的な傾向としては、「新職場で人生のリセットを」と積極的な30代は退職青信号、「50代は転職探しが厳しく、再就職先での適応も困難」のようだ。
またじっくり次の職場を考えるゆとりもなく、集団心理にあおられ、冷静な判断を欠く場合の失敗も少なくない。終身雇用が崩壊しつつある今、明日への進路を開拓するのは自身でしかない。
同誌同号の大型コラム「ミドルとシニアの自己流」では、富士通元部長(50代)の見事な転身ぶりを伝えている。
養老施設の老女が髪のカットやセットによって心身ともに蘇る新聞記事に触発され、忙しい部長職の合間をぬって美容学校で勉強し、4年かかって美容、介護の2つの資格を得たというのだ。「濡れ落ち葉自ら乾いて舞い上がる」…元部長の句だが、新しい人生舞台に明るい脚光を投げかけるイイ話ではないか。
(山本栄一・ジャーナリスト)