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(2000年7月11日付)
フリーターという和製英語はすっかり社会に定着し、その数も百五十一万人に達し たと労働白書は報じた。
定職に就(つ)くのを拒否する若者は増加の一途をたどる。反面、高い失業率、ま た少子高齢化による労働人口激減…など複雑な側面を露呈しながら、いま日本経済は 外国人労働者の受け入れ、つまり“移民容認”に決断を求められている。
『週刊宝石』(七月十三日号)は経済界代表らによる「移民受け入れ是か非か」の 論争を掲載した。同様のテーマはすでに『ニューズウイーク』(日本版・六月七日 号)でも取り上げられ、単一民族国家の日本もやがて“多民族国家”へ歩み出すこと になろうと警鐘を鳴らしている。根拠になるのは、さる三月、国連からも報告された 日本の労働人口(十五歳〜六十四歳)の急速な減少だ。一九九五年の経済水準を維持 するには、今後五十年にわたり、毎年六十万人以上の移民の導入が必要という等閑視 できぬ事態である。
「資源のない日本で少子化は致命的、移民を適正規模で受け入れつつ、労働環境も 整備する」(関本忠弘・NEC相談役)、「老人介護ヘルパーなど特定技能者中心に 認めよ」(手塚和彰・千葉大法経学部長)など賛成論の一方、「単純労働者が増える と、高賃金で楽な仕事は日本人、低賃金で3K(きつい、汚い、危険)の仕事は外国 人という労働市場の二重構造を生み、共生できぬ民族集団を形成する」(若林之矩・ 元労働事務次官)、「教育や住宅など受け入れ施設に膨大な費用を要し、かつ日本は 階級社会になる」(森本卓郎・三和総合研究所)の反対意見もある。
是非いずれにせよ、外国人労働者の存在なくして、もはや経済成長は望めない。し かし法的不備やさまざまな制限規則のため、打開への曙光はまだ見えていない。公明 党などによる永住外国人への地方参政権付与法案は、遠からず「移民開国」に向う大 きなステップと考えてよいだろう。
(山本栄一・ジャーナリスト)