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(2000年4月25日付)
このお粗末な田舎芝居の幕切れ、舞台の役者のセリフはこうだろう。
「やいやい、いかさま野郎。ざまあみやがれ、この始末、どうつける気か」…… 元・国家公安委員長、白川勝彦代議士の秘書、新潟県警幹部ら四人が交通違反もみ 消し容疑で起訴され、こうした湮(いん)滅工作が横行している事実が露呈した。
しかし『週刊朝日』『週刊新潮』などの週刊誌は、事件が表面化していらい、不正 への非を鳴らすどころか、「騒ぐに及ばぬ軽微な事犯」として、むしろかれらにエー ルを送り、「誰がタレ込んだか」の詮索に問題をすり替えてきた。
白川氏もこれに乗じ、週刊誌上でも「『政教分離を貫く会』に対立する組織の陰謀 か」などと臆面もなく破廉恥な放言をし続けた。ところがどうだ。告発したのは元秘 書の一人、処遇への不満からの行為と判明。白川側にすれば「盗人(ぬすっと)を捕 らえてみればわが子かな」だったのである。
とくに許し難いのは、白川氏が秘書の内部告発を知っていたと思われることだ。彼 自身『週刊宝石』(四月十三日号)で、「警察庁から捜査着手の内報があったのが三 月十八日」といっている。そして元秘書らは事情聴取を通じて三月二十六日の逮捕に なるのだが、元秘書が県警監察官室と上越北署に電話で三回にわたり告発したのは二 月の二十六、七の両日。警察庁の内報があるくらいだから、捜査の端緒、進展、全容 はむろん逐一、白川氏に報告されていただろう。
週刊誌の発売日から逆算しても、彼は取材を受けた時にはすべて“先刻承知”だっ たはずなのに、トボけて「組織のワナにはまった」……この鉄面皮ぶりには呆(あ き)れて言葉もない。
また、彼に荷担(かたん)し「陰謀説」を流した各週刊誌はどうする。記事の責任 は記事で決着つけるのが当然だろう。こんな悪質政治屋、無責任週刊誌の存在こそ “日本の悲劇”ではあるまいか。(山本栄一・ジャーナリスト)