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週刊誌クリティーク

連載コラム
「週刊誌クリティーク」

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交通違反のもみ消し擁護!? 見識疑う『週刊朝日』の記事

(2000年4月11日付)


 民主主義…デモクラシーの語源は、よく知られるようにラテン語のデモ(みんな の)クラシー(政治)だが、これは誰もが平等で特権を持つことの許されない政治、 社会形態を意味している。

 ところが現実には、さまざまなコネやカオによって特権を行使する手合いがいかに 多いか。『週刊朝日』(四月七日号)の「これで逮捕なら警察半減、議員秘書いなく なる」では、社会の裏側で横行する交通違反もみ消しという不正、それに一役かって いる永田町や警察関係者の困惑ぶりをのぞかせている。

 発端は昨年十月、新潟県下で、二十四キロオーバーのスピード違反をした男が、か の白川勝彦・自民党代議士の秘書二人を介して、新潟県警本部交通機動隊長と運転管 理課の幹部にもみ消しを依頼、軽い処分で済んだというもので、問題が表面化したの ち、警官と秘書の四人が逮捕された。

 記事によると、こういったもみ消しは日常茶飯事で、この程度の事犯で検挙となれ ば、警官や秘書はいなくなるという冷笑的な筆法なのである。多額の罰金や厳しい処 分で違反・事故を取り締まる半面、こうして法網をくぐり抜ける者、いや、破れ目を 広げる者すらいるわけで、なんとも腹立たしい。

 さらに不愉快なのは記事の論調で、「不正を許すな」の提唱ではなく、「誰もがや っている」「騒ぐほうがおかしい」といった類いの発言を並べ、違法者たちへの同調 的ムードに終始していることだ。

 しかも取り締まりの最高責任者・国家公安委員長だった白川氏に反省を求めるどこ ろか、「『政教分離を貫く会』にいれば、いろいろな圧力があるのは覚悟の上、これ もそれか」というような破廉恥で無責任、ふざけた放言を、そのまま平然と取り上げ ること自体、客観性の良識を喪失し偏向にコミット(踏み込んだ)した記事といわね ばなるまい。(山本栄一・ジャーナリスト)