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(2000年3月14日付)
あいつぐ不祥事に、いま全国あげて警察攻撃の大合唱となっている。京都の小学生 刺殺事件容疑者の転落死、新潟県警の虚偽発表、さらには同本部長、警察局長らの宴 会まで露呈し、泥沼の様相を呈している。
「警察は死んだ」(『週刊朝日』三月十七日号)など、各週刊誌とも大同小異の警 察批判のオンパレードで、真面目な警察官はさだめし肩身が狭かろう。社会の変動と 旧態依然の警察組織、運営との乖離(かいり)が指摘されるが、国民にとって最大の 関心事は治安への不安、特に犯罪検挙率の低下ではなかろうか。
『ニューズウィーク(日本版)』(二月二十三日号)では「失態続きの警察の病 根」のテーマで「時代遅れの“アナログ”捜査では異常犯罪多発に対応できない」 と、ウェアフリッツ東京支局長の記事を掲載している。
かつては世界一の優秀性を誇った日本の警察だが、犯罪の多発、汚職、非効率性な どで信頼を失い、暴力犯罪の発生は二十三年ぶりの最悪記録。反面、総犯罪の検挙率 は九五年の四二%から昨年度は三四%に低下、凶悪犯でも二〇%の低下となってい る。
その原因の第一は「国民生活に密着していた交番の機能喪失」と同誌は指摘。さら に「膨大なデータべースに一貫性がなく、捜査ノウハウの共有性の欠落」をあげ、エ リート官僚と非エリートとの二重構造が障害と論評し、捜査専門の国家警察(日本版 FBI)の創設を提唱する。また日本初の犯罪心理分析官の西村由貴氏を登場させ、 改善策として「捜査員にカンではなく、情報入手と分析の仕方を共有できる方法を教 えること」と語らせている。
傾聴に値する内容とみるべきで、日本の週刊誌も、本部長らが懇談した温泉旅館の 料理やマージャンなどに矮小(わいしょう)化せず、警察の在り方の根幹に肉薄する 厳しい切り口を望みたいものだ。(山本栄一・ジャーナリスト)