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連載コラム
「週刊誌ウォッチ・ドッグ」

週刊誌ウォッチ・ドッグ

【47】



若者の結婚観、“リストラ離婚”特集

歓迎したい問題提起型の記事

(1998年12月5日付)



 以前、この欄(十一月七日)で問題提起型の記事の例として、『アエラ』の「結婚しないけど、別れない2人」という記事を紹介したが、今週の『サンデー毎日』にも「結婚したい。でも夫と同居はイヤ」という記事が載っている。どちらも、いまの若い男女の結婚観を象徴しているような話だが、親としてはこのナゾをどう解いたらいいのか。

 ちなみに、「夫婦といえども独立した人格。自分のプライバシーを守りたいじゃないですか」という子どものいい分が了解できたら、そうとう進んでいる親だろう。私などはとうてい了解できないが、子どもの人生は子どもの人生、親がとやかくいってもはじまらない。「好きなようにやるがいいさ」というのが、せめてもの私のいい分である。

 深刻なのは、『週刊読売』の「中高年に追い打ち『リストラ離婚』の嵐」という記事だ。「会社で眉間をリストラ幹竹割りされ、よろめくところを背中から女房にもう一太刀バッサリやられる」という悲惨な現実が急増しているのだという。これは考えなくても、実感的に身につまされる思いがする。

 夫としてはせめて自分がピンチのときは、妻に支えてもらいたいと思うのが人情だが、妻からすれば、愛情だけでは家計は支えられないといういい分になろう。“金の切れ目が縁の切れ目”というわけだ。若い人たちが「結婚だけが人生ではない」と思うのもわかるような気がする。

 週刊誌にこういう問題提起型の記事が増えてきたことは歓迎すべきことだ。もう読者はあられもない下ネタとスキャンダルだけの週刊誌には、ほとほとウンザリなのだ。

 今週の『女性自身』の表紙に「生まれ変わりました!」とあるのも、そういう読者の動向をにらんでのことだろう。新しい時代を視野に入れた、思い切った編集方針の転換を期待したい。読者は時代に合った、みずみずしい感覚のあふれた記事が読みたいのだ。

(玉木明・評論家)