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連載コラム
「週刊誌ウォッチ・ドッグ」

週刊誌ウォッチ・ドッグ

【4】



政官界汚職スキャンダル

ゲリラ性生かし、正確な報道に期待

(1998年1月31日付)



 このところ、東京地検特捜部発のニュースが世間を騒がせているが、この手の記事で面白いのは、概して出版社系の週刊誌である。それには、それなりの理由がある。

 特捜部は取材規制がきびしく、司法記者クラブに所属した担当記者以外は近づけない。たとえ、近づいたにしても、目ぼしい情報が入手できるわけではない。ひっきょう、週刊誌は大手新聞社や通信社の特捜部担当記者から情報を得ることになる。しかも、彼らは取材源とのからみで、せっかく面白い情報を入手しても、自社の紙誌に書けない場合が少なくない。そのとっておきの情報が、出版社系週刊誌に流れてくるというわけだ。

 たとえば、自民党・新井将敬代議士の四千万円利益供与疑惑を追求した『週刊ポスト』の記事。その新井氏と「自民党三役の一人」や同じ「三塚派の元閣僚」など、複数の大物政治家とのつながりを指摘している。元大蔵官僚の新井氏が、彼らの利益供与の窓口役だったと考えれば、それとなく腑(ふ)に落ちる。

 過剰接待で二人の大蔵官僚が逮捕された事件は、どの週刊誌も今週号に間に合わなかったが、「大蔵省の犯罪」を追いつづけてきた『週刊現代』の「連続追求スクープ」が面白い。ここでは、都市銀行から接待を受けていたとされる大蔵省金融検査部関係者十二人のリストがスッパぬかれている。

 そこには今回逮捕された宮川宏一、谷内敏美両容疑者はもちろん、二十八日に自殺した大月洋一・銀行局総務課金融取引管理官の名前もある。いずれも捜査のターゲットになっていたことが明かされていて、かなり情報の確度が高いことがわかる。次の逮捕者が出るとすれば、おそらくこの十二人のリストのなかからだろう。そこまでは信用してよさそうだ。

 週刊誌の強みは、新聞が書けない情報でも自由に書けるところにある。大いに腕をふるって、確度の高い情報をどしどし報道してほしい。来週号に期待しよう。

(玉木明・評論家)