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(1999年11月20日付)
「公器」としての新聞の善しあしはどこで決まるのだろうか。このほど『コロンビア・ジャーナリズム・レビュー』が全米各地の新聞編集者百人に「ベスト・ペーパーはどれか」と聞いた結果が発表された。
採点基準は記事の質、報道の確かさ、それに二十一世紀を見据(みす)えて、新しいアイディアと創造性を発揮しているかどうか。むろん発行部数もポイントにはなるが、ただたくさん売れればいいということではない。売れるだけならタブロイドや大衆紙があるからだ。
やっぱりというか、第一位は満票で『ニューヨーク・タイムズ』(発行部数、百六十万部)だった。「全米読者はもとより世界中の読者を視野に入れた編集」が他紙の追随を許さないとの評価だ。
続いて『ワシントン・ポスト』(同百万部)。「米政治文化に大きなインパクトを与えている政治報道のバイブル」とは一編集者のコメントだ。
そして第三位は、経済紙の『ウォールストリート・ジャーナル』(同百七十万部)。「質の高さと調査報道のキレのよさ、経済のみならず文化芸術報道でも華麗な文章が目立つ」との評価だ。
そして太平洋沿岸の雄、『ロサンゼルス・タイムズ』(同百四十万部)。「トップレベルの国際報道ときめ細かい地域報道」として、米四大紙の一角を占めている。
これら四紙に続くのが、『ダラス・モーニング・ニューズ』(同七十八万部)、『シカゴ・トリビューン』(同百万部)、『ボストン・グローブ』(ニューヨーク・タイムズ系)、『サンノゼ・マーキュリー・ニューズ』、『セント・ピータースバーグ・タイムズ』、『ボルチモア・サン』(ロサンゼルス・タイムズ系)のベスト・テンだ。
速報性ではケーブルテレビの二十四時間報道に完全に水を開けられた新聞が勝つ方法は一つ。どれだけ優秀なジャーナリストを集め、彼らにどれだけいい仕事をさせられるか。そして読者の信頼度を高めていけるかだ。
(高濱賛・在米ジャーナリスト)