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(1999年7月31日付)
黒人系、ラテン系、アジア系、先住民族(アメリカ・インディアン)系ジャーナリスト 四団体が四、五年に一度開く「UNITY」大会がある。
「人種の坩堝(るつぼ)」といわれるアメリカ合衆国。そのうち非白人・少数民族人口 は二八%。だが新聞社の編集部門で働く五万五千人の記者のうち少数民族記者はたった六 千三百六十五人(全体の一一・五五%)。テレビでは一九%。五年前に比べて三%ほど減 っている。
「メディアは米人口の実勢を反映していない。もっと少数民族を雇うべきだ」というス ローガンを掲げて四年前に「UNITY」は結成された。大会には全米の主要メディアが ブースを出して記者たちをスカウトもする。
全米各地から六千人が集まったという大会会場をのぞいてみての第一印象は、まるで国 際会議とみまがうほど。そこには「もうひとつのアメリカ」があった。
民族・人種を乗り越えているだけではない。参加した六千人のジャーナリストの所属も 役職や記者経験もまちまち。研究会では、大新聞社のスター記者もアルバイト学生も隣り 合わせに座って論議している。
会場にはゴア副大統領、ブッシュ共和党大統領候補ら二〇〇〇年大統領候補全員が姿を みせ、少数民族をないがしろにすれば大統領当選もおぼつかないという現実を見せつけて いた。
演壇に立った公民権運動家のジェッシー・ジャクソン師は、「米国の強みはマルチカル チャラル・ソサエティ(多重文化社会)であるということ。世界の動きをマルチカルチャ ラルに考える時代がやって来ている」と熱弁をふるっていた。
(高濱賛・在米ジャーナリスト)