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(2006年4月25日付)
4月6日の「新聞をヨム日」を前に、日本新聞協会は「HAPPY NEWS 2005」の結果を発表した(5日)。読んで心が温かくなったり、勇気がわいたり――そんな新聞記事に、理由を添えて応募してもらうキャンペーンで、2005年度は、前回の2倍以上となる8262点もの応募が国内外から寄せられた。
特徴的なのは、高校生以下を対象として新設された「ヤング部門」への応募が、全体の半数以上を占めたことだ。教育現場での新聞活用を提唱するNIE(教育に新聞を)運動の一環として、活字離れが進む青少年が新聞に親しむ良い機会にもなっている。
入選した記事を見ると、トリノ五輪などの「大きなニュース」よりも、身近な話題が目立つ。
大雪による通行止めで足止めされたドライバーに、おにぎりを配った近所の主婦。前年の台風で倒されながらも満開の花を咲かせ、復興住民に勇気を与えた桜の生命力。音楽のテストで懸命に歌い終えた後、女の子が流した涙の理由。
そして大賞に輝いた記事は、足が不自由な近所の“駄菓子屋のおばちゃん”のために、小学生のときからごみ出しを続ける男子中学生を紹介した「ごみ出しまかせて」。
発表の席上、受賞者からは「『新聞は足で書くものだ』と言われるが、電話取材もなく記事が作られることすらある昨今、地域に根ざし、地域の人々との触れ合いの中で見つけた話題を記事にするような記者にも賞もあげてほしい」との声が上がった。だが、紙面の片隅にある小さな記事にも目を留め、何度も読み返しては「感動や勇気、希望をもらった」と読者から言ってもらう以上の勲章は、記者にはない。
こういう読者に読まれ、支えられているという喜びと緊張感が、どれだけ新聞社や記者の質を高める原動力となることか。まさに「良質な新聞」は「良質な読者」によって育てられる。
素晴らしい読者に支えられて創刊55周年を迎えた本紙もまた、真の「HAPPY NEWS」を贈り続ける「幸の便り」として、さらなる紙面の充実と向上を誓いたい。(落合克志記者)