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(2005年9月27日付)
発足20周年を迎えた「人権と報道・連絡会」が17日、都内で記念シンポジウムを開催し、席上、韓国で急成長を遂げたインターネット新聞「オーマイニュース」の呉連鎬代表が「市民参加型ジャーナリズムの国際連帯」と題して講演を行った。
「すべての市民は記者である」とのモットーを掲げて2000年に誕生した「オーマイニュース」は、画期的な「市民記者制度」を導入。今では社員75人、世界54カ国の4万人近い市民記者が記事を発信し、韓国世論に大きな影響を与えている。
呉代表は、成功の主な理由として「既存メディアへの不信感の高まり」「インターネットの普及」「民主化運動を通じた市民の意識向上」のほか、「市民記者は身近な問題を報道し、常勤記者は社会の焦点となるテーマを集中取材するなど、両者の『夢のような結合』を目指した」点を指摘。その上で、(1)すべての記事に読者が書き込める意見欄を設置した(2)「プロが記事を書き、読者は消費すればよい」という考えではなく、「いっしょに生産し、いっしょに消費して、ともに世の中を変えよう」と市民参加を呼び掛けた――ことを挙げ、インターネットの「双方向性」を存分に生かすことの重要性を強調した。
続く討論では、同志社大の大学院生で市民記者の李其珍さんが「日本でも『日刊ベリタ』や『JanJan』などのネット新聞が生まれたが、既存メディアとの差異が明確でない」と指摘。「日刊ベリタ」代表の永井浩・神田外語大教授は「『ベリタ』も徐々に伸びてきているが、期待したほどの成長は成し得ていない。日韓の最大の違いは政治状況と市民意識の差だ」と分析した。
「双方向化」は、21世紀のメディア発展のカギを握る指標だ。日本に真の双方向メディアをはぐくむためには、ネット環境などの整備も大切だが、コミュニケーションを深め、ともに社会を良くしていこうという意欲を市民の中に成熟させていくことが、最も必要なことだと思えてならない。(落合克志記者)