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(2004年8月24日付)
人権問題に関する日本雑誌協会の苦情受付窓口「雑誌人権ボックス(MRB)」が、2002年3月に設置されてから、間もなく2年半。MRB事務局によると、この間に寄せられた苦情、意見等は52件に上る。このうち人権問題にかかわるものは8件(20日現在)で、いずれも発行元に送られ、本人へも回答済み。一部は話し合いで和解に達するなど、一定の成果を挙げているようだ。
MRB事務局の渡辺桂志氏は、「まだ胸を張れるような状況ではない」と言う。しかし、かつて幾人かの報道被害者から「マスコミを1社ずつ訪ね歩いて抗議したが、多くは冷たくあしらわれた」という体験を聞いたことがある。抗議の声を確実に受け止め、発行元に届け、回答を促してくれる統一窓口が確保されていることは意味がある。
何より、報道被害に遭っても訴訟を起こすだけの経済的、社会的な力を持たない私人のために“限られた条件の中でも、できることからやっていこう”というMRBの姿勢は評価されるべきだ。
MRB立ち上げ後は「加盟各社とも速やかに回答を寄せるなど、誠意をもって対応していただいている」(渡辺氏)という。中には新しく「人権課」を設置した社もあり、各社の人権意識向上にもつながっているようだ。
「苦情を受ける『窓口』としての機能は果たしつつある。今後は、問題の調停、解決機能を持つ『苦情処理機関』にどう発展させていくかが課題だ」と語る渡辺氏。週刊誌による人権侵害や名誉棄損訴訟が後を絶たない今日、MRBの役割は、ますます大きくなるに違いない。MRBのさらなる発展を期待するとともに、新聞界においても報道被害者救済のための統一機関設置に向けた努力を続けたい。
※MRBのFAX番号は、03(3291)1220。郵送の場合は、〒101―0062 千代田区神田駿河台1ノ7 日本雑誌協会 雑誌人権ボックス宛。(落合克志記者)