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(2000年8月1日付)
いろいろと話題があったG8・沖縄サミット(主要国首脳会議)の中で、ひときわ 注目を浴びたのは、サミット初登場のロシア・プーチン大統領だった。英国のメディ アも、この話題を大きく取り上げた。
大統領は、直前に中国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪問し、いくつかの 切り札を携えて沖縄に乗り込んできた。江沢民主席、金正日総書記とともに、世界の 「多極化」を訴え、米国のNMD(国土ミサイル防衛)に強い懸念を表明。北朝鮮か らは、条件付きでミサイル開発を中止してもいい、という言葉も引き出してきた。
単なるゲストという扱いだったエリツィン氏と違い、西側先進国との「対等な立 場」を求めることを出発前から表明し、そして実際にそのように振る舞った。「多く の参加者にとって、プーチンは未知数だったが、皆が魅了された。彼が舞台をひとり 占めにしているのは明らかだった」と『タイムズ』紙は伝える。
他に金総書記に会った首脳はもちろんいないため、プーチン大統領の話に皆が聞き 入ったと言われている。チェチェン紛争における人権問題を通し、関係が良くなかっ たフランスのシラク大統領とは、十月に訪仏することを取り決めた。また、ロシアが 抱える巨額の債務の帳消しを言い出さず、他の首脳を安心させた。
『インディペンデント』紙は、プーチン大統領を「唯一、十分に満足して帰ったリ ーダー」と評している。
大国ロシアの夢は持ちつつも、現実の立場をわきまえた上で行動しようというプー チン氏。外交の舵取りは難しいだろうが、まずは華々しい国際舞台でのデビューだっ た。(有田晴也・英国ウォーリック大学博士課程在籍)