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ロンドンの街角から

連載コラム
「ロンドンの街角から」

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2週間の“育児休暇”をとったブレア首相の評判

(2000年6月6日付)


 週一回行われる英国議会の「首相への質問時間」は、首相のその日の動静を尋ねる お決まりの質問から始まる。今回、代理として答弁に立ったプレスコット副首相は 「首相は昨晩中、家庭内のことで忙しく動いておりました」と答えた。第四子レオ君 が誕生し、オムツを替えたり、あやしたりと疲労困ぱいのブレア首相の姿が浮かぶ。 完全な育児休暇は取らないと言い張ってきた首相だが、結局二週間、ほぼ完全休暇と なった。

 さて、赤ちゃん誕生は世界中から祝福されているが、官邸はブレア家のプライバシ ーを守ろうと必死だ。首相報道官の定例記者会見の記録には、「育児の問題について 答えるつもりはない」という言葉が何度も出てくる。ただ、国民の関心も高く、公私 のバランスを取るのは難しそうだ。

 誕生の翌日、BBCのニュースで、次のように言っていた。「メディアにさらし過 ぎたら、赤ちゃんを利用していると批判され、逆に隠しすぎると、国民の気持ちを考 慮していないと批判されるでしょう。要するに、首相にとっては赤ちゃん誕生も政治 問題となってしまうのです」と。

 しかり。最近かんばしくない与党支持率は、レオ君誕生直後、少し回復した。驚い たことに、シェリー夫人が母乳を与えるかどうかということも、政治問題として扱わ れている。政府が、母乳を奨励する広告キャンペーンを始めたばかりだからだ。

 そして「父親の育児」もまた、政治的関心のひとつである。首相はきっと、育児が たいへんであることを理解し、それに関わり続ける「モダンな父親」の役割を果たし ていくことだろう。(有田晴也・英国ウォーリック大学博士課程在籍)