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(2002年5月14日付)
写真週刊誌『フォーカス』が世の批判を浴びた原因の一つに、死体写真を大きく扱うことが多かった、という点があった。
陰惨な、また遺族らからみれば無慚無愧なそれらの写真は、しかし同誌を100万部雑誌に押し上げる原動力の一つとなった。
そして、『フォーカス』休刊後も生き残ったかつてのライバル誌『フライデー』が、このところ、まるで先祖返りでもするかのように死体写真への依存度を強めている。
たとえば、同誌5月3日号には、釜山で起きた中国機墜落事故の現場写真、虐待死した保育園児のアザだらけの遺体写真、パレスチナ自爆テロの現場写真と、じつに三つもの“死体写真記事”が載っていた。
また、『週刊現代』5月4日号も、パレスチナ自爆テロの凄惨な現場写真を、わざわざグラビアで報じていた。
タイトルにいわく、「ちぎれた愛」――。
死体写真を見て楽しむなどというような愚劣な悪趣味は、大手出版社が発行する、大部数の全国誌が堂々とやっていいことではない。
いたいけな子猫を虐殺する様子を逐一撮影し、その写真をインターネットの巨大掲示板にアップするというひどい事件が、いま世を騒がせている。
マスコミはもっぱら舞台となった巨大掲示板を非難の的にしているが、犯人の病んだ精神を生んだ責任の一端は、週刊誌にありはしないか?
(前原政之・ジャーナリスト)