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(2002年4月9日付)
代議士たちの疑惑は当然追及されてしかるべきだ。が、主要週刊誌がそれ一色になり、一冊の週刊誌に三つも四つもムネオとキヨミの関連記事(しかも内容は似たりよったり)が載るというのは、いかがなものか。一連の疑惑には、そんなにもページを割いて報ずる価値があるのだろうか?
日本の週刊誌が永田町の一隅にばかり目を向けている間にも、中東情勢は刻一刻と緊迫の度を増し、アフガンの戦火は他国にまで広がりそうだ。しかるに、ここ何週かの大半の週刊誌では、国際情勢がまったくといってよいほど報じられなかった。
鈴木宗男代議士を叩けば叩くほど部数が伸びたという「ムネオ特需」の渦中にあっては、部数増に結びつきにくい国際情勢にページを割く気にはなれなかったのだろう。
写真家の藤原新也氏は、マスメディアがこぞって“ムネオ疑惑”にばかり熱を上げる状況を、「世界政治からすると実に貧弱な怨念抗争に国民のみならず大マスコミも揃い踏みをするように熱狂しているということだ」と評した。まことにしかりである。
そうしたなかにあって、唯一“ムネオ疑惑”から距離を置いた『ニューズウイーク日本版』の冷静な報道ぶりは、つねにも増して光って見えた。とくに、4月3日号の特集「イスラエルに存亡の危機」は、事態の深層にまで迫る現状分析が見事で、じつに読みごたえがあった。国産週刊誌も少しは見習うがよかろう。
(前原政之・ジャーナリスト)