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(2002年1月8日付)
日本の週刊誌、ことに出版社系の総合週刊誌は「人の不幸を売り物にするメディア」だというのが、筆者の基本認識である。
その意味で、『週刊現代』(1月5/12日号)の特集記事「2002年『ニッポンの危機』大予測100」は、じつに週刊誌らしい記事だと思った。
政治経済から芸能・風俗に至るまで、あらゆる分野の“今年起きそうなこと”を専門家に予想させたものなのだが、多くは不幸に属する事柄なのだ。
いわく、「実質失業率が15%になる」「3月に金融パニックが起こる」「東海大地震は、’02年4月までに起きる」「ブッシュ大統領の暗殺が実行に移されます」……。聞き捨てならない予測がズラリと並んでいる。
これは、なかなかうまい企画だ。深刻な予測が多いほど、読者も不安にかられて手に取ってしまうから、雑誌の売り上げ増につながる。また、たとえ予測が外れても、週刊誌は“読み捨てメディア”だから、1年も前の雑誌を引っぱり出してコメンテーターの責任を問う者などいまい。
予測の中には個人や特定の団体を中傷したものもあるが、なにしろ「予測」だから、事実誤認をとらえて抗議するわけにもいかない。
名誉毀損訴訟の賠償額高騰(適正化)で個人の「現在」を中傷する記事が作りにくくなったから、週刊誌は “未来の不幸”を売り物にし始めたのかもしれない――。
(前原政之・ジャーナリスト)