

(1997年11月15日付)
【回数】44
【タイトル/キーワード】ウイルス
【紹介ホームページ】情報処理振興事業協会(IPA)
【URL】http://www.ipa.go.jp/SECURITY/index-j.html
【本文】
医療のことばがまったく別の文脈で使われることがある。インターネットの世界では「ウイルス」がそういうことばである。コンピューター・ウイルスは、プログラム自身が自分を次々に自動コピーする。それがあたかも感染したかのように見えることからウイルスにたとえられるわけだが、これが今やコンピューター社会の大問題。
情報処理振興事業協会の「コンピュータセキュリティ対策」のページ(http://www.ipa.go.jp/SECURITY/index-j.html)を見ると、ウイルスと不正アクセスが二大問題になっていることがわかる。「ウイルスの届出状況について」を開くと、どんな種類のウイルスが流行しているのかが報告されている。最近はワープロ文書に細工したものが多いようだ。
困ったことに、こういう心配に乗じてデマを電子メールで流す人たちがいる。たとえば「もし、"JOIN THE CREW"というタイトルのe-mailを受け取ったら、絶対に開かないでください。もし開いてしまうと、ハードディスクのすべてが消えてしまいます。この文書をできるだけ多くの人に送ってください。」というようなメール。
善意の人は慌てて知り合いや参加グループにせっせと同じメールを送ってしまい、その結果、見事に自分自身がウイルスになってしまう。悪意と同じく無知な善意もタチが悪い。いやはや、ネットワーク社会にとって最も不可解で制御不能なのは他ならぬ人間だということか。
(野村一夫・法政大学兼任講師)