

(1997年6月21日付)
【回数】24
【タイトル/キーワード】自分史
【紹介ホームページ】カトレアホーム
【URL】http://www.shonan-inet.or.jp/~kattleya/
【本文】
インターネットはテレビとちがう。それは自分を語ることのできるメディアである。だからマスコミや企業のホームページなんか、ちっとも新しくないのだ。庶民がインターネットを使って自分の人生を語ることこそ新しいのである。その意味で昨今、中高年の人たちでブームになっている自分史を公開するのにインターネットは最適のメディアだと思う。多くの人たちが自分史を公開していけば、やがて巨大な民衆史がネットワーク上に出現するにちがいない。
その先駆けが「カトレアホーム」(http://www.shonan-inet.or.jp/~kattleya/)にある。カトレアホームは特別養護老人ホーム。住人のひとりの女性が「私もインターネットをやってみたい」と言い出したことから、スタッフがパソコンを始め、インターネットでボランティアを募り、地域ネットワークを構築した。そしてその女性・荘さんのホームページがついに公開された。
たんなる聞き書きならもっと早く実現しただろう。しかし荘さんもスタッフもそれをしていない。荘さんが自分で打った文章をボランティアがホームページに仕上げた。ここまで一年半かかっている。荘さんの決意とそれに共鳴した多くの人たちの努力の結晶だ。ユーモアさえ感じるページだが、その経緯を思うと脱帽ものである。
荘さんは日本のインターネット史上おそらく最年長の発信者である。まだまだ若い六十歳以上の皆さん、九十四歳の荘さんに続け!
(野村一夫・法政大学兼任講師)