

(1997年2月22日付)
【回数】08
【タイトル/キーワード】エイズ
【紹介ホームページ】ライフ・エイズ・プロジェクト(LAP)
【URL】http://www.bekkoame.or.jp/~lap/
【本文】
マスコミはとかく物忘れが激しい。どんなできごとでも一朝一夕では片づかないのだから持続的な報道が望ましいのだが、次つぎに生じるニュースを追いかけていくうちに忘れてしまう。
受け手側も飽きてしまうため、マスコミが良心的にやってみてもあまり関心を寄せないという事情もあるようだ。
エイズ報道にもそういうところがある。去年の今頃は大騒ぎだった。厚生大臣が頭を下げたシーンは何度も放送されたものだ。あれから一年。問題はすべて解決したかのようである。
ところが、じっさいはそうではない。血友病患者以外の人たちへの非加熱血液製剤の投与の実態はわかっていないに等しいし、救済が約束されたはずの人たちにもただちに満足できる具体的な救済措置がとられたわけでもない。問題は山積みなのだ。マラソンでいえば往路から復路になっただけである。
運動の真価もこれからが問われるのだと思う。マスコミが伝えなくなった今、各種の運動団体がインターネット上で情報を発信している。そんなNGOのひとつ「ライフ・エイズ・プロジェクト」(http://www.bekkoame.or.jp/~lap/)のホームページもそのひとつである。とても一日では読めないほどの情報がある。
こういうものを読んでいると、テレビだけで知ったつもりになるのはとても危険だと感じる。報道されないことにも注目しなければならないという、高度な知性が必要な時代である。自分で情報を収集し吟味できる力を鍛えたいものだ。
(野村一夫・法政大学兼任講師)