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(2003年5月20日付)
4月下旬まで北朝鮮と中国の国境地帯で取材を続けていた。核開発問題で外に向かって吼えまくっているうちに、北朝鮮国内は惨憺たる状況になっている。食糧危機が再び深刻になり、餓死者が出始めているという、最近脱北してきた人たちの証言に、私は暗澹たる気持ちになった。
いったい、いつになったら隣国の人々の悲劇に終止符が打たれるのだろう……。いつ、どこの社会でも苦境は弱者にしわ寄せされる。北朝鮮の場合、とりわけ女性の悲惨な状況は筆舌に尽くしがたい。
家族を食べさせるために、街頭に立って通りすがりの男性に声をかけなければならない妻、母たち。北朝鮮にいては将来はない、それよりはと娘を中国人の人身売買ブローカーに預けて脱北させる母。売り飛ばされて、山東省の農村で監禁され、二年近くも村の男たちに暴行を受け続けてきた十代の少女……。どれもごく特別な事例というわけではない。
女性であるがゆえに、北朝鮮国内にあっての耐え難い空腹に加えて、脱北後も性が蹂躙されるケースに、私は嫌というほど遭遇してきた。強姦されても、脱北者だということが発覚し、北朝鮮に送還されることを何より恐れる彼女たちは、警察に訴えることもできず泣き寝入りするしかないのだ。
21世紀のこの東アジアの悲劇を終わらせるため、日本、韓国、中国は智恵を出し合わねばならない。