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新アジアの潮流

連載コラム
「新アジアの潮流」
石丸次郎・アジアプレス大阪オフィス代表

【6】

日本は脱北者問題とどう向き合うか


(2003年3月18日付)

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)からの脱出者が日本に来たいと言ったら、あるいは実際にやって来たらどうすべきだろうか? この問題は「もし……」という仮定の話ではなく、すでに具体的対応策を考える水準にあると認識すべきだ。

 現在中国には推定5〜10万人の北朝鮮難民が流入、無権利状態のまま潜伏生活を余儀なくされている。このうち韓国入りを果たした人はついに昨年1000人を超えた。密かに日本入りした脱北者もおよそ50人に達している(外務省が3月6日表明)。

 2月には北京の日本人学校に4人の脱北者が駆け込み、さらに脱北日本人妻ら2人も公館に保護を求める事件があった。人間らしく生きようと北朝鮮を捨てて周辺国に脱出する人はこれからも後を絶たないであろう。その北朝鮮とは日本の隣国である。脱北者はわれわれの隣人である。政府は韓国・中国と協議協力して対応に本腰を入れるべきだろう。

 難民流入を歓迎する国は、古今東西どこにもない。しかし、政治的迫害、紛争、飢饉などで発生した難民を保護することは、20世紀初頭来の国際社会のルールであり、義務である。西欧諸国も東西冷戦の負債ともいえる東欧の難民を数十万受け入れた。北朝鮮という存在の負債を、どのように負担していくのか、これは東アジア諸国の避けがたい時代の課題であり責務なのだ。