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(2004年7月20日付)
「ホワイトハウスの鉄のマグノリア(もくれん)」と呼ばれるコンドリーザ・ライス米大統領補佐官(安全保障担当)が7月7日から10日まで極東を歴訪。東京、北京、ソウルで各国政府首脳と会談して帰国した。直後、ブッシュ大統領に報告。その内容は一切明らかにされていない。
安全保障担当補佐官といえば、古くはニクソン大統領のキッシンジャー補佐官、カーター大統領のブレジンスキー補佐官などがいる。就任に当たっては閣僚のように議会で認証是非を問う聴聞会に出る必要もないし、議会で証言する必要もない。
にもかかわらず、こと外交・安保に関しては大統領の超側近としてホワイトハウスに陣取り、国家安全保障会議(NSC)の議長役を務める。案件によっては国務長官よりも権限を持っている、いわば大統領の懐刀だ。
訪問国の大統領、国家主席、総理大臣がライス補佐官に会うのも、彼女に「大統領の後光」が射しているからだ。中国では、すでに一線を退いたはずの江沢民・中央軍事委員会主席までがわざわざ会っている。
補佐官は大統領の外遊などには影のように付き添う黒子で、よほどのことがない限り1人単独で外遊などはしない。その補佐官がなぜ、この時期に極東を訪問したのだろうか。
米国シンクタンクのアジア専門家、W博士はこう分析している。
「大統領選を控え、ブッシュは外交分野でホームランを打とうとしている。その一つは北朝鮮の核武装完全放棄だ。6者協議は9月末に再開することで一応、合意されているが、北朝鮮が望むのはあくまで米朝直接対話。それを呑めば、北朝鮮は完全放棄に応じるのか。そのためには中国の協力が必要だ。ライス歴訪はその打診と根回しだった。言ってみれば、再選を目指す切り札の一つが切れるかどうか確かめに行ったのだ」
だとすれば、大統領選挙前になにかが起こるのか。参院選を終えた小泉首相は21、22日と予定通り訪韓する。ライス極東歴訪と無関係で動くはずもあるまい。
(高濱賛・在米ジャーナリスト)