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(2004年1月20日付)
昨年8月に開かれた北朝鮮の核問題をめぐる6者協議がその後、暗礁に乗り上げたまま越年、どうやら1月も無理な状況になっている。中国の寧賦魁・朝鮮半島問題大使と会談したロシアのロシュコフ外務次官が「1月中の開催の可能性は低くなった」と述べているからだ。
1回目の協議後にはすぐにでも再開されると思われた6者協議が難航しているのは、中国を仲介役に進められてきた6者協議再開の条件である共同文書をめぐって米朝が真っ向から対立しているためだ。
北朝鮮は核開発を止める代わりにアメリカが絶対に北朝鮮を攻撃をしないという保証が欲しい。その意を汲んだ中国は、これまで使ってきた「朝鮮半島の非核化」という文言を「非核兵器化」(核の平和利用開発の可能性は残す意味合いだ)に書き換え、さらにアメリカが使ってきた「安全の保証」を「Assurance」ではなく、「Guarantee」に変えることでどうか、とアメリカに打診している(後者は契約の意味合いが強い)。
アメリカがイエスと言うはずがない。そうこうするうちに、6者協議の中国代表の王毅外務次官と傳瑩外務省アジア局長が近々大使に転出するとの噂が広がっている。年末のイラクのフセイン元大統領の拘束、それにリビアのカダフィ大佐の「変身」が金正日総書記に衝撃波となったことは十分想像できる。
それと関連があるのか、北朝鮮は6日から10日にかけてアメリカの専門家グループを招請、寧辺(ヨンピョン)の核施設を見せた。スタンフォード大学名誉教授のJ・W・ルイス博士のほか、米核兵器開発の中核を担うロスアラモス国立研究所元所長のS・ヘッカー博士、それに昨年8月まで北朝鮮特使だったJ・ブリチャード氏ら、ブッシュ政権の対北朝鮮政策に批判的だった面々だ。
詳細が明らかになるのはこれからだが、北朝鮮も呼んだからにはアメリカの心証をよくするような新材料を用意していたと見るべきだろう。1月はダメでも2月には何かが起こるかもしれない。
(在米ジャーナリスト・高濱賛)