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(2004年1月6日付)
米中央情報局(CIA)などで構成される米政府系シンクタンクの国家情報会議(NIC)が昨年末、「NIC2020プロジェクト」と題する、今後2020年までに起こりうる国際情勢を予見した報告書を出した。
これから16年後の世界はどうなっているのか。日本は、中国は、そして朝鮮半島はどうなっているのか。同報告書は、こう予見する。
北朝鮮には三つのシナリオがある。(1)経済的、社会的カオス、大規模な難民流出で「秩序ただしく崩壊する」か(2)社会主義経済体制から徐々に脱皮し、スムーズな形で韓国に吸収されるか(3)外部からの経済支援を受けて最貧の独裁人権抑圧国家としてかろうじて生き残っているか。
いずれにせよ、「東アジアにおける脅威」とはなっていないというのだ。
そして他の東アジア諸国は、「それぞれのスピードで軍拡を進めることになるだろう。日本はおそらく技術的には東アジアではもっとも高度化した、米軍とは一定の距離をおいた軍隊を保持するだろう。日本はより積極的な軍事的役割を演ずるために現在の憲法を改正しているだろう。韓国も引き続き軍拡を続けるだろうが、それは北朝鮮に対抗するためというよりも統一朝鮮の国益を守るうえで必要な相対的な軍事力を増強するという意味合いをもつことになるだろう」という。
そうなると、今、金科玉条にしている日米同盟はどうなるのか。
「南北朝鮮統一は、日米同盟にある種の圧力を加えるのは必至だ。つまり米軍が北東アジアに駐留するのは韓国を守るためという大義名分がもはや正当化できなくなってしまうからだ。そうなれば日本も統一朝鮮も核武装に走らざるを得なくなる」
そして「中国はこの地域での経済的、政治的な比重をますます強めていくだろう。だからと言って中国は、なにも公式的な同盟国ネットワークを作る必要はない。中国は日本をはじめとする他のアジア諸国の動きを見極めて行動すればいいだけのことだからだ」
新年早々、物騒な予測でお屠蘇(とそ)気分をさましたとしたらご容赦願いたい。
(在米ジャーナリスト・高濱賛)