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(2001年10月2日付)
米国の心臓部を襲った大惨事は、日を追って世界の民衆に深い悲しみと憤りをもたらしている。だが、それは必ずしも米国による軍事報復への支持にはつながらない。
世界最多のイスラム教徒を抱えるインドネシアにおいては、とくに顕著である。
同教の支持を受けているハムザ・ハズ副大統領は、「米国へのテロは遺憾」とする一方で、その軍事行動については、「イスラム各国家をスケープゴート(いけにえ)にすべきではない」と手厳しい。もちろん、インドネシアの反テロ政策は一貫している。8月、大統領としてマレーシアを初訪問したメガワティ氏は、国際テロに対して、一致協力して対抗することを強調してやまなかった。
問題は、報復がテロの抑止になるのか、という疑問だろう。この点で、アジア各国は「テロとの戦争」に協調的な欧米とは一線を画す。
終始一貫、国連での平和解決を訴える中国、また事件後、すぐさまアジア各国の識者にアンケートを実施し、「報復はテロを助長する」と結論づけたシンガポール「ストレート・タイムズ」紙。そして米国からテロ容疑者の引き渡しを求められたマレーシアでは、報復・制裁は「米国の一方的な見方」と断じる(NNA報道による)。
最も印象に残るのは、インドネシアのクオリティ・ペーパー(高級紙)である「コンパス」だ。「永遠の平和、公平な社会に基づく世界秩序を守るための貢献に努める」−−。抑制の利いた説得力ある主張を展開している。