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(2001年9月18日付)
米国を襲った大惨事は、全世界に言語に絶する傷跡を残した。聞こえてくるのは、世界同時不況の足音である。世界経済にそんな暗雲が立ちこめているなか、10月20、21日に、中国上海で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)は「中国モデル」ともいうべき新しい成長への試みを世界各国のリーダーに認識させる場となるかもしれない。
かつてアジア各国が鑑とした「日本モデル」が行き詰まり、APEC加盟各国が直面する難問解決の道筋を中国に見いだす可能性すらある。
その第1は、構造改革である。中国は長年の課題とされた国有企業の改革(民営化)に乗り出し、その結果として避けられない失業対策にも一定の成功を収めている。
第2に、APECの柱の一つである貿易・投資の自由化である。中国は年内のWTO(世界貿易機関)加盟を控え、国内の自由化を強烈に進めている。今や、中国からの輸出のトップは、外資系企業が主に担う電子部品である。第3に、今回のAPECのテーマの一つに掲げられている人材育成である。教育は中国が最も得意とする分野だ。
最後に、中小企業対策についても中国の経験が生かされるだろう。郷鎮企業と呼ばれる中小企業は、日本のそれとは異なり、大企業の系列下に収まらず、世界の舞台で戦う。中小企業対策といえば、日本のおはこであったが、ここでも「中国モデル」が目を引くようになるだろう。