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アジアの潮流

連載コラム
「アジアの潮流」

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ドイモイ(刷新)第2波 ベトナムへの熱い眼差し

(2001年3月20日付)


 最近、日本の女性誌を中心にベトナム特集が企画されることが多くなった。たしかに、大都市・ホーチミン市で、初の地下鉄計画が持ち上がるなど、国全体が活気づきはじめた。自然、周辺諸国からも熱い眼差しが注がれる。

 先月末には、ロシアのプーチン大統領がハノイ入り。旧ソ連時代も含めて、ロシアの最高指導者が訪越するのは初めてだ。さらに、それに先だってブッシュ新政権の高官も初の公式訪問を行った。

 通貨危機で、それまでの高度成長がとん挫したベトナムは、一昨年に海外投資の自由化を敢行。海外マネーが再び勢いづくようになった。かつて6年前にハノイとホーチミンを訪れたときには、50年代に製造された旧ソ連製の機械しか、工場内には見られなかったが、今や海外からの直接投資によって、10年後の所得倍増計画を打ち出すほどに成長した。

 同国への投資第1位はシンガポール、第2位は台湾と、いずれも華人(チャイニーズ)が上位を独占する。ビジネスが活発化するとともに、華人との交流の機会も増える。ホーチミン市などでは、仕事を終えた現地の人々が、こぞって夜学の中国語学校に通う。フランス進駐以来、ベトナム語から消えていった漢字が、いまブームとなりつつある。

 一方、経済悪化にさいなまれるインドネシアでも、78年以来、御法度(ごはっと)だった中国語の雑誌や書籍の販売が解禁されるという。これも経済をにらんでの措置だろう。これまで、中国文化の影響をかたくなに拒んできた両国の軌道修正は、それだけアジアにおける中国の存在感の高まりを象徴している。

 (西田実仁・ジャーナリスト)