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拙著『サイコパスの犯罪――元弁護士山崎正友の心の闇』(潮出版社)が出版されて2カ月。幸い読者からは好評を得ているようで有り難いかぎりだ。サイコパスとは犯罪心理学の用語で、病的にウソをついて人を陥れたりする異常人格者のことである。
山崎正友という人物を法廷から観察するようになって4年余り。ほとんどが大分女性に関する裁判だが、山崎は弁護人をつけず、すべて本人訴訟で臨んでいる。
本書を出版後、最初の裁判が宇都宮地裁で行われた。山崎による法廷での尋問は、いつもは傍聴席からもよく聞き取れないほどのかぼそい声ながら、この日はいつになく大きな声だった。
私があとがきで、「尋問する声は弱々しかった」と書いたことに過剰に反応しているように見えた。法廷前の廊下で顔を合わせても、ジロリと睨んでくる。まさしくヘビのような目つきである。
彼の異常なほどの「負けず嫌い」の性格ゆえの行動であろうが、「サイコパスは侮辱的な言葉に過剰に反応する」との識者の言葉を思い起こさずにはいられない。裁判を通して感じることは、山崎正友は自分のことを「被害者」としか見ていないことだ。
サイコパスの顕著な特徴の一つだが、自分に非を認めようとは決してしない。負けず嫌いの性格も、度をすぎると、善悪を超えた「逆恨み」となる。「資格を失った元弁護士」山崎正友が、サイコパスであるとの確信を、ますます深めつつある。
(中田光彦・ジャーナリスト)